はじめに
「ハリー・ポッター」と聞いて、知らない人はほとんどいないでしょう。世界中で愛され、シリーズ累計6億部以上を売り上げたJ.K.ローリングの小説。映画も大ヒットし、約10年間にわたって全8作品が公開されました。
でも、原作と映画ではかなりの違いがあることを知っていますか?
映画しか観ていない人は「なるほど、こんな話ね」と思っているかもしれませんが、実は映画では描かれなかったエピソードやキャラクターがたくさんあります。
今回は、そんな「ハリー・ポッター」の物語を原作と映画の違いを交えながら紹介していきます!
ハリー・ポッターの基本情報
まずは、「ハリー・ポッター」シリーズの基本をおさらいしましょう。
原作小説
- 作者:J.K.ローリング(イギリスの作家)
- 出版年:1997年(賢者の石)~2007年(死の秘宝)
- 全7巻構成(+ 外伝・関連書籍あり)
- ジャンル:ファンタジー・成長物語・魔法・冒険
映画版
- ワーナー・ブラザースが製作
- 2001年~2011年の間に全8作品を公開(最終巻は2部構成)
- ダニエル・ラドクリフ(ハリー役)、エマ・ワトソン(ハーマイオニー役)、ルパート・グリント(ロン役)などが出演
小説と映画の違いは、単に「長さ」だけではありません。原作には多くの伏線や細かいエピソードが詰まっており、映画ではそれをカットしたり、簡略化したりする必要がありました。
物語のあらすじ(簡単に紹介)
物語の主人公は、ハリー・ポッター。彼は、両親を亡くし、意地悪な親戚・ダーズリー家で育てられた普通の少年でした。
しかし、11歳の誕生日に「君は魔法使いだ」と告げられ、ホグワーツ魔法魔術学校へ入学することになります。
学校では、ロン・ウィーズリーやハーマイオニー・グレンジャーと出会い、魔法を学びながら、宿敵・ヴォルデモート卿の陰謀と戦うことに…。
物語は7年間(1巻=1学年)を通して、ハリーが「選ばれし者」として成長しながら、ヴォルデモートを倒すまでの戦いを描きます。
映画と原作の違い
映画と原作には、かなり大きな違いがあります。特に前半(1~3巻)の段階では、映画では省略されたエピソードが多数あります。
第1巻『ハリー・ポッターと賢者の石』の違い
✅ カットされたキャラクター
映画には登場しませんが、原作では「ピーブス」という騒がしいお化けがホグワーツに住んでいます。彼はいたずら好きで、生徒たちを困らせることが多い存在。
また、ホグワーツの授業シーンもかなり短縮されており、スネイプ先生の授業の細かい描写などが削られています。
✅ ダンブルドアの性格
映画版では、ダンブルドアは最初から「優しく、落ち着いた人物」として描かれていますが、原作ではもっとユーモアがあり、ハリーに対して謎めいた発言をすることもあります。
第2巻『ハリー・ポッターと秘密の部屋』の違い
✅ 幽霊の「嘆きのマートル」の過去
映画では軽く触れられる程度ですが、原作では彼女の過去がより詳しく語られます。実は、彼女はヴォルデモート(=トム・リドル)が放ったバジリスクの犠牲者でした。
✅ スリザリンの継承者についての詳しい説明
原作では、スリザリンの継承者(=トム・リドル)の背景がさらに詳しく語られます。彼がどのようにして「ヴォルデモート」になったのかの伏線も、この巻から始まっています。
第3巻『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』の違い
✅ 時間移動の描写
映画ではタイムターナー(時間を戻す魔法アイテム)を使う場面は短縮されていますが、原作ではハーマイオニーが1年間ずっと時間移動を使って複数の授業を受けていたことが強調されています。
✅ ホグワーツの防衛呪文
原作では、ホグワーツの防衛のための魔法(アンチ・アパレート呪文など)が細かく描かれていますが、映画ではあまり触れられていません。
第4巻『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』の違い
4巻では、ホグワーツ以外の魔法学校「ダームストラング」「ボーバトン」の生徒が登場し、三大魔法学校対抗試合(トライウィザード・トーナメント)が開催されるのが大きな見どころです。
✅ カットされたエピソード
- 原作では「屋敷しもべ妖精の人権問題」が大きなテーマのひとつになっています。
- ハーマイオニーは「屋敷しもべ妖精福祉振興協会(S.P.E.W.)」を設立し、ドビーやウィンキーのために活動しますが、映画では完全にカット。
✅ リタ・スキーターの秘密
- ゴシップ記者リタ・スキーターは原作では**「未登録の動物もどき(アニメーガス)」**であり、カブトムシに変身できる能力を持っていました。
- ハーマイオニーはこの秘密を利用して彼女を脅しますが、映画では一切触れられていません。
第5巻『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』の違い
5巻では、ヴォルデモートの復活を信じない魔法界の混乱や、ハリーの苦悩が描かれるのが特徴です。
✅ ダンブルドアとハリーの関係
- 原作ではダンブルドアはハリーを守るために意図的に距離を置きますが、映画ではあまり強調されていません。
- ハリーの怒りや孤独感も、原作のほうが詳細に描写されています。
✅ 「占い学」の重要性
- シビル・トレローニー先生がホグワーツから追放されかけるシーンは映画でもありますが、原作では「彼女の予言」が物語にとって重要な伏線であることが強調されます。
✅ アンブリッジの拷問の詳細
- ドローレス・アンブリッジの「血で書かせる罰則」の描写は、原作のほうがより詳細で、ハリーの痛みや苦しみが伝わってきます。
- 映画では少ししか描かれていませんが、アンブリッジは半人馬に連れ去られるという衝撃的なラストを迎えます。
第6巻『ハリー・ポッターと謎のプリンス』の違い
✅ ヴォルデモートの過去の回想シーン
- 原作では、ハリーとダンブルドアが「憂いの篩」を使ってヴォルデモートの幼少期や成長過程を詳しく知るシーンが描かれています。
- 映画ではこの回想が大幅に削られ、ヴォルデモートの心理描写が浅くなっています。
✅ ホグワーツでの戦いがない
- 原作では、6巻のクライマックスでホグワーツに死喰い人が侵入し、生徒たちと戦闘を繰り広げます。
- 映画ではこの戦闘シーンがカットされており、スネイプがダンブルドアを殺すシーンがメインになっています。
第7巻『ハリー・ポッターと死の秘宝』の違い
✅ ペチュニアの秘密
- ハリーの叔母・ペチュニアが実はホグワーツに憧れていたことが原作では描かれますが、映画ではカット。
- 彼女もまた、魔法界と関わりたかったという複雑な感情を抱えていたことが分かります。
✅ ダドリーとの別れのシーン
- 原作では、ハリーがダーズリー家を離れる前にダドリーと和解するシーンがあります。
- ダドリーは「ハリーがいなくなるのは寂しい」と告白しますが、映画ではこのシーンが削られています。
✅ ホグワーツでの最終決戦
- 映画では「派手な魔法バトル」として描かれていますが、原作では細かい戦術や心理戦があり、より戦略的な戦いになっています。
- スネイプの死のシーンも原作ではより詳細に描かれ、彼の過去が涙なしでは読めない展開になっています。
ファンの間での評価:映画派 vs 原作派
「映画と原作、どっちが好き?」という議論は、ハリー・ポッターファンの間で今も続いています。
映画派の意見
- 視覚的な魔法の演出が素晴らしい!
- 2時間でストーリーを楽しめる
- 俳優たちの演技がキャラクターにピッタリ
原作派の意見
- 伏線や細かい設定がしっかりしている
- 映画ではカットされたエピソードが楽しめる
- ハリーやダンブルドアの心情描写が深い
原作と映画はそれぞれ魅力があるため、「両方楽しむ」のが一番かもしれませんね。
まとめと読者への呼びかけ
ハリー・ポッターの物語は、映画だけでは語り尽くせない奥深さがあります。
原作と映画、それぞれの良さを知ることで、より一層「魔法の世界」を楽しめるはずです!
📖 「映画しか観ていない」という方は、ぜひ原作も読んでみてください!
🎬 「原作を読んだけど映画を観ていない」という方は、映像化の魅力を楽しんでください!

コメント
コメント一覧 (10件)
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