2026年に公開予定の劇場版『名探偵コナン ハイウェイの堕天使』は、シリーズ第29作目にあたります。
公開日は2026年4月10日(金)に決定し、12月初旬にタイトルとティザービジュアルが発表されました。
本記事では、その基本情報から登場キャラクター、舞台設定や事件の概要、さらにネタバレを含む物語展開の考察まで、最新の公開情報に基づいて詳しく紹介します。
タイトル・公開日・予告映像の基本情報
タイトルと公開日: 2026年の劇場版コナンのタイトルは『名探偵コナン ハイウェイの堕天使』(めいたんていコナン ハイウェイのだてんし)です。公開日は2026年4月10日(金)で、ゴールデンウィークに先駆けて全国ロードショー予定となっています。原作者・青山剛昌先生描き下ろしのティザービジュアルも公開され、ファンの注目を集めました。
予告映像の有無: 現時点(2025年12月上旬)で、本作の特報映像(ティザー予告)は既に解禁されています。2025年8月末には超特報映像がYouTubeで公開されており、主要キャラクターの登場が示唆されました。ただし本予告(ストーリーが詳しくわかる予告編)はまだ公開されていません。
12月3日のタイトル発表とティザービジュアル解禁に続き、翌12月4日には新たな情報が発表予定と報じられており、今後年明けにかけてストーリーを紹介する予告編映像や主題歌情報などが順次公開されていくと予想されます。
登場キャラクター(主要キャラ&話題のキャラ)
本作で登場が確定している主要キャラクターを、特に話題性の高いキャラを中心に紹介します。
- 江戸川コナン – 言わずと知れた主人公の少年探偵。黒ずくめの組織に毒薬を飲まされ小学生の姿になった高校生探偵・工藤新一です。最新作でも事件解決に奔走します。
- 萩原千速(はぎわら ちはや) – 本作のヒロインでキーパーソンとなる女性白バイ警官。
神奈川県警交通部・交通機動隊に所属する白バイ隊員で、小隊長を務める警部補です。彼女は萩原研二の実姉にあたり、劇場版初登場となる注目キャラクターです。原作漫画101巻(2022年発売)とアニメ第1098話(2023年9月放送)で初登場した比較的新しい人物で、初対面の際に毛利蘭から「風の女神」と称された爽快な白バイ捜査官でもあります。2024年に声優の田中敦子さんが逝去されたため、本作では沢城みゆきさんが千速役を引き継ぐことが公式発表され、大きな話題を呼びました(発表時にはX上で「いいね」30万超えを記録)。 - 横溝重悟(よこみぞ じゅうご) – 神奈川県警捜査一課のベテラン刑事で、本作のキーパーソンです。静岡県警の横溝参悟警部とは双子の弟で、容姿や階級は同じ警部ですが性格は正反対という設定です。
普段からコーヒーはブラック派。千速とは所属は違うものの同じ神奈川県警という間柄で、実は重悟は千速に好意を寄せており、食事に誘ったこともあるようです。劇場版で2人がバディを組むことで、コミカルな掛け合いや関係の進展にも注目です。 - 世良真純(せら ますみ) – 毛利蘭や鈴木園子のクラスメイトでボーイッシュな女子高生探偵。空手の達人で、「女探偵」を自称する彼女も本作で主要キャラの一人です。実はFBI捜査官・赤井秀一の妹であり、コナンの正体が新一であることに勘付いている人物でもあります。シリーズでも人気の高いキャラだけに、劇場版での活躍が期待されています。
- 萩原研二(はぎわら けんじ) – 千速の弟で、警察学校からの安室透(降谷零)たち同期「警察学校組」の一人。元警視庁警備部機動隊の爆発物処理班員で、7年前(原作設定では11月7日)に爆弾処理中に殉職しています。本編では既に故人ですが、本作では回想など何らかの形で登場が確定しており、ファン待望の再登場となります。
- 松田陣平(まつだ じんぺい) – 警視庁捜査一課の元刑事で、研二の親友かつ警察学校組の同期。爆発物処理班から捜査一課に異動し、3年前の11月7日に起きた爆弾事件で殉職した伝説の刑事です。原作では佐藤刑事と想い合う仲でしたが殉職した悲劇的キャラで、劇場版では『純黒の悪夢』『ハロウィンの花嫁』に続き3度目の登場となります。研二と共に本作の鍵を握る存在として描かれており、その登場シーンに注目が集まっています。
(※この他にも毛利蘭、毛利小五郎、阿笠博士や少年探偵団などレギュラー陣も登場予定ですが、物語の中心からは外れるためここでは割愛します。)
舞台・事件の概要:神奈川の高速道路と“堕天使”の謎
図: 青山剛昌描き下ろしティザービジュアル – 2026年公開予定の劇場版『名探偵コナン ハイウェイの堕天使』。白バイにまたがる萩原千速と江戸川コナン、その背後には高校生探偵の世良真純と神奈川県警刑事の横溝重悟、さらに上部には既に殉職した萩原研二と松田陣平が描かれ、2人に挟まれるように“逆さまの天使”のシルエットが浮かび上がっている。コピー(キャッチフレーズ)には「振り落とされるなよ、少年ーー」という刺激的な一文が記されており、まさに高速道路(ハイウェイ)を舞台にしたスリリングな事件を予感させます。
舞台は神奈川県&高速道路の追跡劇? 主要登場人物に神奈川県警所属の千速と横溝がいることから、本作の主な舞台は神奈川県になると見られます。実際、ティザービジュアルの背景にも高速道路や橋梁が描かれているように見え、横浜のベイブリッジを白バイで疾走するシーンもありそうだとファンの間で予想されています。
タイトルに含まれる「ハイウェイ」が示す通り、カーアクションや白バイでのチェイス(追跡劇)が物語の見どころの一つになりそうです。コピーの「振り落とされるなよ、少年」というセリフからは、コナンが何か高速で移動する乗り物(白バイや車両)の後部に乗り込んでいる状況が想像できます。
例えば千速の白バイにコナンが同乗し、猛スピードで事件現場へ向かう最中に千速が「しっかり捕まって!」という意味で発した言葉とも考えられ、緊迫したアクションシーンが期待できます。
事件の手がかり: 現時点で公式に明かされているストーリー詳細は少ないものの、公開された情報からいくつかのヒントが読み取れます。ティザー映像には道路を走るバイクと舞い散る白い羽根の描写があり、上空からは天使が墜落するかのようなビジュアルが提示されています。「堕天使(堕ちた天使)」という言葉にちなみ、物語の中で“羽根”や“天使”が事件の鍵となる可能性があります。また8月公開の超特報映像ではタイマー付き爆弾の映像も含まれていたとされ、爆破テロ事件が軸になることが強く示唆されています。
千速の弟・萩原研二とその親友・松田陣平はいずれも爆弾事件で殉職した経緯があるため、彼らの死に関連する未解決事件や模倣犯、新たなテロ計画が今回の物語の背景にあるのかもしれません。
「堕天使」の意味するもの: タイトルに冠された“堕天使”とは、本来「神に反逆して天界を追放された天使」を指す言葉です。誰がこの“堕天使”に当たるのかは現時点で不明ですが、千速本人のことを指すのか、それとも別の誰かなのか、ファンの間でも早くも考察が始まっています。ティザービジュアルでは萩原研二と松田陣平の間に謎の天使のシルエットが描かれており、彼らと深い関わりのある存在が“堕天使”として事件に絡んでくる可能性があります。例えば正義から外れてしまった元警官や、復讐に走る人物が天使から墜ちた者=堕天使として暗示されているのかもしれません。この点については次の考察セクションで詳しく掘り下げます。
ネタバレ考察:キャラクターの関係性と物語展開の予想
※ここから先は、原作や過去のエピソードに関わるネタバレを含んだ考察となります。
警察学校組と未解決事件の因縁: 萩原研二と松田陣平という警察学校組の人気キャラクター2人が本作に登場する背景には、やはり爆弾事件の因縁がありそうです。7年前に研二が殉職した爆弾事件と、3年前に陣平が殉職した爆弾事件――いずれも11月7日に起きた出来事でした。
原作では研二を死なせた爆弾魔と陣平を死なせた犯人はそれぞれ解決済みですが、劇場版ではこれらの事件をモチーフに新たな連続爆破テロが発生する可能性があります。千速の視点から見れば、弟・研二の死の真相や陣平が遺したメッセージが物語の焦点になるかもしれません。
実際、次回作予告映像の中で千速と思われる声で「あの日…お前は何を伝えたかったんだ…?」という独白が聞こえたとの情報があります。
「お前」が指す人物は明言されていませんが、候補として挙げられるのは亡き弟の萩原研二、あるいは同じく亡くなった松田陣平のどちらかでしょう。研二であれば殉職した日の直前に姉の千速へ伝え残そうとしたことがあったのではないか、松田であれば死の間際に千速へ伝えたかった想いがあったのではないか、と推測できます。特に後者の場合、実は「松田陣平は萩原千速に惚れていた」という設定もあり、もしそれが事実なら陣平は亡くなる前に千速へ何か伝えようとしていた可能性が考えられます。
いずれにせよ、千速にとって大切な存在であった研二と陣平の2人が遺した想いの行方が、事件解明の鍵とともに感動的なドラマを生み出しそうです。
萩原千速と横溝重悟の関係: 前述の通り、横溝重悟は千速に好意を持っており、原作エピソードでは彼女を食事に誘う場面もありました。千速はサバサバとした姉御肌の性格で、重悟とは先輩後輩のような軽口を叩き合う仲です。実際、劇場版『隻眼の残像』(2025年公開)の本編後に流れた予告では、「風の女神様…」と感嘆する蘭の声に続いて、千速と思われる女性の声で「女神じゃねえ、女海賊だよ」というセリフ、そして重悟と思われる男性の声で「うるせーよ」というやり取りが聞こえたとの情報があります。
この会話から察するに、重悟が千速を「女神」と称えるのを千速が茶化し、重悟がツッコむという微笑ましい掛け合いが展開されるようです。劇場版本編でも2人はコンビとして行動する場面が多くなりそうで、重悟が千速を想うあまり無茶をする彼女を心配したり、逆に千速が重悟をからかったりといった軽妙なバディ要素が描かれることが期待できます。
「堕天使」の正体と物語の黒幕: タイトルにある“堕天使”が指す人物像について、ファンの間では様々な推測が飛び交っています。千速自身が白バイのエースで「風の女神」と称された存在だけに、一見すると堕天使とは無縁にも思えます。しかし、もし彼女が弟の敵討ちや未解決事件への執念に囚われて常軌を逸してしまう展開があるとすれば、正義の天使であった彼女が闇落ちする=堕天使を意味する可能性も考えられます。
また別の視点では、今回の事件の黒幕こそが“堕天使”である可能性も高いでしょう。例えば警察内部の人間でありながら復讐心からテロに手を染めた人物や、かつて正義だった者が堕ちた存在が犯人である場合、“堕天使”というタイトルは非常にマッチします。警察学校組に関係する人物(降谷零=安室透や諸伏景光=スコッチ、伊達航など)の関与も気になるところですが、公式発表されていないため憶測の域を出ません。ただ、降谷零(安室)は研二や陣平の同期で親友でもあるため、物語の中で彼らの過去エピソードが語られる際に安室が回想シーンに登場したり、エンディングで顔を見せるサプライズがあるかもしれません。
見どころと展開予想のまとめ
『ハイウェイの堕天使』は、神奈川の高速道路を舞台にした爆弾テロ事件というスリリングな設定と、萩原千速という新ヒロインを中心に据えた人間ドラマが融合した作品になりそうです。白バイで疾走する千速とコナンの活躍、研二・陣平の遺した謎、そして「堕天使」と呼ばれる存在の正体――これらが如何に絡み合って物語が展開するのか、大いに期待が高まります。毎年劇場版コナンは大胆なアクションと意外な真相でファンを驚かせてきましたが、2026年の本作でも高速道路での大迫力アクションと感動的な推理ドラマの両方が楽しめることでしょう。公開日までまだ時間がありますが、今後発表されるであろう詳しい予告編や追加情報にも注目しつつ、劇場でコナン達の活躍を見届ける日を心待ちにしたいと思います。
