肉しか食べない?カーニボア食のやり方やリスク、理論を徹底解説!

目次

今、注目される“完全肉食”とは

「最近体調が優れない」「毎日疲れている」「腸の調子が悪い」──そんな悩みを抱えるあなたに、ちょっと信じられないような食事法が世界中で話題になっています。

それが、「カーニボア食(Carnivore Diet)」──直訳すると“肉食”。

名前の通り、肉、魚、卵、バターなどの動物性食品だけを食べるという究極の食事法です。

「え?野菜もダメ?それって不健康じゃないの?」

というのが普通の感覚だと思います。

でも実際に、この食事法を実践してうつ病が治ったとか、自己免疫疾患が改善したと報告する人が世界中に現れているんです。

「人間は本当に肉だけで生きていけるのか?」
「むしろその方が健康なのか?」

今回はそんな常識を覆すカーニボア食について、基本の考え方・食べられる物・実際の食事例までを詳しく解説していきます。


なぜ「完全肉食」にするのか?

カーニボア食を始める人の理由はさまざまですが、よく聞かれるのが以下のような悩みです。

  • 糖質制限をしても不調が改善しない
  • 野菜や果物でお腹の調子が悪くなる
  • アレルギーや自己免疫疾患がつらい
  • 精神的に不安定、うつが治らない

そんな人たちが「試しに野菜や穀物を全部やめて肉だけにしてみたら、体調が劇的に良くなった」と口を揃えて言います。

実際に、「植物は体に良い」という前提自体を疑問視する専門家も登場しています。たとえば、

  • 植物には抗栄養素(レクチン、オキサレート、フィチン酸など)が含まれていて、腸にダメージを与える
  • 炭水化物は中毒性があり、血糖の乱高下を起こす
  • 植物性食品が慢性的な炎症や不調の原因になっている

という主張があります。

実際、植物には食べられないために自分の体内に毒素を作る”ディフェンスケミカル”という作用が存在します。


カーニボア食とは?その基本ルール

カーニボア食にはいくつかのスタイルがありますが、基本的には動物性食品のみを食べるのがルールです。

✔ 食べていいもの

  • 牛・豚・鶏・羊などの肉
  • 内臓(レバー、ハツ、脳、腎臓など)
  • 魚介類(魚、貝類など)
  • 卵(できれば平飼い・放牧)
  • 動物性脂肪(バター、ラード、牛脂、ギー)
  • 塩、水、ブラックコーヒー(人による)

「肉食」といっても、脂質も重要なエネルギー源なので、赤身肉だけでなく脂身や内臓もバランスよく摂取するのがコツです。

❌ 食べてはいけないもの

  • 野菜・果物
  • 米・パン・パスタなどの穀物類
  • 豆類・ナッツ類
  • 植物油(キャノーラ油、大豆油など)
  • 加工食品全般
  • 砂糖、人工甘味料、アルコール(一部例外あり)

つまり、「サラダ・味噌汁・ご飯・デザート」といった一般的な和食は、カーニボア的にはNGのオンパレードなんですね。


カーニボアのルーツと歴史

この食事法が注目され始めたのは2010年代のアメリカ。

当初は糖質制限の一種である「ケトジェニックダイエット(高脂肪・低炭水化物)」や「パレオダイエット(原始人食)」を実践していた人たちの中から、さらに植物を抜いた“完全肉食”に移行する人が現れ始めました。

代表的な実践者には以下のような人がいます:

  • ミカエラ・ピーターソン:カナダの作家・思想家ジョーダン・ピーターソンの娘で、自身の関節炎・うつ病・自己免疫疾患をカーニボアで劇的に改善
  • ショーン・ベイカー:元アメリカ空軍の整形外科医。50歳を超えても驚異的な筋肉と健康を維持する完全肉食のアスリート

彼らの実体験と発信により、「肉だけで生きる」という選択肢が一般層にも広がっていったのです。


一日の食事例:実際どうやって食べてるの?

「でも、肉だけって飽きない?」「何をどれだけ食べるの?」

という疑問に答えるために、実際のカーニボア食の一例を見てみましょう。


🔻カーニボア食の1日モデル(男性編)

朝食
・牛リブロースステーキ(300g)
・全卵2個の目玉焼き(バター焼き)

昼食
・ラムチョップ(250g)
・レバー焼き(100g)

夕食
・鮭の塩焼き(200g)
・スクランブルエッグ(バターたっぷり)

間食・飲み物
・ブラックコーヒー、天然塩水


「肉しか食べない」という制限がある一方で、ステーキやバターたっぷりの卵など“満足感の高い食事”ができるのは大きな魅力です。

実際、これで1日2000~2500kcal近くを摂取しており、エネルギー不足の心配は基本的にありません。

カーニボア食の驚くべきメリット

「肉だけ食べて健康になれるわけない」と思っていませんか?
でも実際にカーニボア食を実践した人々からは、驚くような体験談が次々に報告されています。

ここでは、よく言われる主なメリットを紹介します。


① 腸内トラブルの改善

カーニボア食では食物繊維を一切摂らないため、最初は「便秘になるのでは?」と思われがちです。

しかし実際には、「便秘が治った」「下痢やガスが出なくなった」という人も多くいます。

なぜか?

実は、食物繊維は必ずしも腸に良いとは限らないという研究も増えてきています。特に過敏性腸症候群(IBS)を持つ人にとっては、食物繊維やFODMAP(発酵性の糖質)が刺激になり、逆効果になることも。

カーニボア食では、それらの“刺激物”をカットすることで腸が休まると考えられているのです。


② 精神面の安定

うつ病や不安障害、ADHD、自閉スペクトラム症など、精神的な疾患が劇的に改善したという報告もあります。

この理由はまだ研究途中ですが、

  • 炎症の低下(植物性食品が引き起こすとされる)
  • 血糖値の安定
  • 脳にとって安定的なエネルギー源「ケトン体」の供給

などが関係しているとされています。

「朝起きた瞬間から頭がクリアになった」「もうカフェインがいらない」と話す人も少なくありません。


③ 肌がきれいになる

ニキビ、湿疹、アトピーなどが改善したという例もよく見られます。

これも、糖質の除去や腸内環境の正常化、免疫系のバランス改善による影響があると考えられています。

また、動物性食品はコラーゲンの材料となるアミノ酸(プロリン、グリシン)が豊富で、美肌づくりにも理にかなっているのです。


④ ガンの予防につながる?

ここはまだ賛否両論ありますが、「カーニボアはガンの予防にも良いかもしれない」と語る人もいます。

なぜなら、カーニボア食では糖質を一切摂らず、エネルギー源をケトン体に切り替える(ケトーシス)だからです。

「ガン細胞は糖しか代謝できない」とする仮説(ワールブルグ効果)に基づけば、
糖がない=がん細胞の餌がない
という理屈になります。

実際に、がん治療の補助としてケトジェニック食が研究されている例もあり、将来的にカーニボア食も一部で活用される可能性はあるかもしれません。


注意すべきデメリット・リスク

とはいえ、もちろん万能ではありません。
カーニボア食にはいくつかのリスクや注意点も存在します。


① 栄養バランスの偏り

まず第一に言われるのがこれ。

「ビタミンCや食物繊維が不足しないの?」

たしかに野菜や果物を完全に除去するため、栄養素の偏りは無視できません。

しかし、カーニボア実践者たちはこう反論します。

  • ビタミンCは炭水化物を摂らないと消費量が大きく減るので、微量でもOK
  • レバーなどの内臓にはビタミンやミネラルが非常に豊富
  • 食物繊維は「必要なものではなく、刺激物」との考え方もある

つまり、食材の選び方と体の状態によっては問題が出ないという人も多いのです。


② コストが高くなりがち

毎日ステーキや内臓肉を食べると、どうしても食費は上がります。特に、

  • グラスフェッドビーフ(牧草牛)
  • 放牧卵
  • オーガニックのレバー

などを選ぼうとすると、さらにコストは跳ね上がります。

ただ、「医療費や薬代を減らせた」と考える人も多く、長期的にはコスパがいいという考え方もあります。

また、高たんぱくの食事は腹持ちがよく、一日に3食食べる必要がない為、食費は逆に下がったという意見も存在します。


③ 社会生活とのギャップ

外食、旅行、付き合いなどで「肉だけ」の食事を貫くのは難しいこともあります。

  • 居酒屋で刺身だけしか食べられない
  • 社会人として空気を読む必要がある場面では断りづらい

など、柔軟性も求められます。

「日常ではカーニボア、外では少しゆるめる」というカジュアル・カーニボアを実践する人も多いです。


実践するなら、ここに注意!

カーニボアを始める場合、いきなり肉だけにせず、段階的に移行するのが理想です。


ステップ例

  1. 糖質制限(ケトジェニック)から始める
  2. 野菜を徐々に減らす
  3. 肉・卵・魚を中心とした食事へ
  4. 内臓肉や脂質も積極的に取り入れる
  5. カーニボア100%へ(必要に応じて)

また、体質や体調によっては合わない人もいます。たとえば、

  • 腎臓に不安がある
  • 肝機能に問題がある
  • 極端な低血糖体質

などの人は、医師と相談しながら進めるべきです。


まとめ:肉だけで生きる時代が来る?

カーニボア食は、まだまだ「非常識」とされる領域かもしれません。

でも、それが体の声に忠実な選択肢であることも否定できません。

「常識的な食事」をしてきて、体調が悪くなった人ほどカーニボアに救われているという皮肉。

「健康のために野菜を食べていたはずが、実は不調の原因だった」

そんな人が実際にいるという事実は、これからの栄養学に大きな問いを投げかけています。


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この記事を書いた人

理系国立大学生のYuuKishiです!将来のためブログを通して、マーケティングやライティング技術を学んでいます。

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