楽曲『Theater』の概要と魅力
リリース日・ジャンル・テーマ: King & Princeの新曲「Theater」は、2025年12月24日発売の7thアルバム『STARRING』のリード曲です。
作詞・作曲・振付は前作「moooove!!」に続き今津あゆむ(Ayumu Imazu)氏が手掛けており、ファンクをベースに現代的なメロディーラインが融合した華やかでワクワクするダンスナンバーに仕上がっています。
アルバム全体のテーマが「映画館」で、収録曲それぞれを架空の映画の主題歌に見立てたコンセプトアルバムとなっています。メンバーの永瀬廉と髙橋海人は映画館の支配人に扮し、不思議に動く手袋とともに観客を迎えるという世界観で、音楽と映画への愛が詰まった作品です。
こうしたテーマ性から、「Theater」というタイトルも「様々なストーリーが展開される場所=劇場」になぞらえて付けられました。日常をドラマチックに彩る楽曲としてアルバムの幕開けを飾っています。
MV・パフォーマンスの雰囲気
「Theater」のミュージックビデオ(MV)はKing & Prince史上最多のシーン数で構成されており、細部までこだわりが詰まった映像作品になっています。
クラシカルでファンタジックな劇場世界を背景に、廉と海人の二人が様々なシチュエーションで踊る華やかな映像が展開します。映画のワンシーンを思わせる多彩な場面転換と、小道具・衣装の使い方にも注目です。楽曲が持つファンク調のリズムに合わせてキレのあるダンスパフォーマンスが繰り広げられ、観る者を非日常のショーへと引き込んでくれます。
曲中ではアップテンポなビートに乗せて手拍子を誘導する振付や、コミカルなジェスチャーも交えており、観客も一緒に楽しめるエンターテインメント性の高い仕上がりです。歌詞の世界観とリンクした演出が随所に散りばめられており、日常が劇場に変わるような高揚感を味わうことができます。
歌詞のテーマ
歌詞は平凡な日常を劇場に変えてしまおうという前向きなメッセージが込められています。
冒頭から「月火から水木にお疲れ Everybody clap your hands(※月曜から木曜までお疲れ様、みんなで手を叩こう)」と歌われ、平日の前半を懸命に乗り越えた人々へのねぎらいとエールで幕を開けます。実際このフレーズは「疲れた心に優しく、そして少しユーモアを込めて寄り添う」言葉だと紹介されており、頑張り屋な日本人に「みんなで拍手を送ろう」と呼びかける温かみがあります。
続く「待ち侘びた金土日さ come and bring all your friends」(待ちに待った金・土・日が来る、友達みんな連れておいで)というラインでは、週末の解放感と楽しさを予感させ、つらい日々を乗り越えた自分たちへのご褒美として週末を謳歌しようというメッセージが感じられます。
曲中サビの《Welcome to our シアター ほら踊れば 幕開けの合図が it’s calling you back》という歌詞が象徴するように、「さあ僕らの劇場へようこそ。踊り出せばそれが開幕の合図になる」というポジティブな世界観が全編に流れています。人生という舞台の主役は自分自身であり、平坦な毎日も自分次第でショータイムに変えられる――そんな招待状をリスナーに手渡すような楽曲と言えるでしょう。波瀾万丈なくらいがちょうどいい、と歌う力強いメッセージが背中を押してくれる、前向きでエネルギッシュなリリックになっています。
高橋海人の話題のダンスとは
SNSでバズったムーブ: 特に注目を集めているのが、冒頭の歌詞「月火から水木にお疲れ」に合わせた髙橋海人のパフォーマンスです。髙橋海人は曲の冒頭、一人でこのラインを歌唱しながらユニークなダンスを披露します。
ここでの彼の動きは、肩をリズミカルに上下させつつサングラスをかけて小刻みにステップを踏むような振付となっており、一見クールでありながらコミカルさも漂う絶妙な雰囲気です。
歌詞中の「Everybody clap your hands」に合わせて観客に手拍子を促すジェスチャーも交え、働き詰めの平日を乗り切った人々に「お疲れ!」とエールを送るような、親しみやすい振付になっています。海人のこのムーブが「クセになる」「元気をもらえる」とファンの間で評判になり、SNS上で瞬く間に拡散されました。
曲の顔ともいえる冒頭部分で海人が魅せるこのダンスは、一度観ると頭から離れないインパクトがあり、「Theater」の代名詞的シーンとして語られています。
振付の意図と背景
この「月火→水木ダンス」は、振付師の今津あゆむ氏による遊び心が光るパートだと考えられます。歌詞が表すのは「月曜・火曜から水曜・木曜まで本当にお疲れ様」という働く人へのねぎらいですので、そのメッセージを視覚的に伝えるために、髙橋海人がサラリーマンが仕事帰りに肩で風を切るようなコミカルなステップを踏んでいるのかもしれません。
サングラスをかける仕草には、「仕事の顔をオフにして週末モードに入る」というスイッチの意味合いも感じられ、平日の疲れをユーモアに変えて吹き飛ばす狙いがあるように思われます。また、「Everybody clap your hands」というフレーズ通りに観客も巻き込んで手を叩く動作を取り入れることで、一体感を生み出しライブ映えする演出に仕上げているのでしょう。
実際、振付担当の今津氏は前作「moooove!!」でも遊び心あるダンスで話題を呼んでおり、今回も歌詞に沿ったユニークな表現で楽曲の世界観を体現しています。
※参考:楽曲制作者コメントより「アルバムのコンセプトを伺い、『Theater』というタイトルがぴったりだと感じ、そこから楽曲の世界観を広げていきました」
髙橋海人自身ダンススキルに定評があるメンバーですから、このパートでは彼の表現力が存分に発揮され、楽曲にスパイスを添える見せ場となっています。
SNSでの反響と「クワトロカイト」現象
髙橋海人の「月火から水木ダンス」が話題になる中、SNSではファンのみならず他のタレントたちもこの振付に反応しています。2025年11月29日放送の日本テレビ系音楽特番「ベストアーティスト2025」では、共演したTravis JapanのメンバーたちがKing & Princeとすれ違う際にこの振付を真似る一幕があり、大きな盛り上がりを見せました。
Travis Japanのリーダー宮近海斗(※偶然にも「海斗」で同名)がサングラスをかけて小刻みステップを踏み、髙橋海人に軽く接触しながらすれ違うというパフォーマンスを披露し、松田元太・川島如恵留・吉澤閑也ら他のメンバーも同じ動きを再現したのです。
宮近は放送後、自身のX(旧Twitter)で「昨日、今日と『Mステ』『ベストアーティスト』出演させていただきました、お疲れ Everybody clap your hands」と「Theater」の歌詞そのままに投稿しており、遊び心あるモノマネに対する反響の大きさが伺えます。
さらに追い打ちをかけるように、King & Prince公式TikTokではハッシュタグ「#クワトロカイト」(4人の海人/カイト)付きで動画を公開しました。
これは高橋海人本人とTravis Japanの宮近海斗・中村海人・松倉海斗という4人の「カイト」がコラボレーションし、「Theater」の振付を一緒に踊るスペシャル動画です。
まさに4人の“Kaito”が揃い踏みする夢のような企画で、ファンからは「クワトロカイト強すぎ!」「内輪ノリ最高だけどリスペクトを感じる」と大興奮のコメントが寄せられました。
さらに関西ジャニーズのなにわ男子・藤原丈一郎も、自身のTikTokに大阪の街を背景に合成で「Theater」を踊る動画を投稿し、「丈くん流石(笑)」と笑いを誘っています。
こうした他グループによるモノマネやコラボが次々と生まれたことで、「月火から水木」の海人ダンスはジャニーズ(現STARTOエンターテインメント)内でも一種のムーブメントとなりました。ファンからは「スタエン(所属タレント)みんなで盛り上げてくれて嬉しい!」との声も上がり、グループの垣根を超えて楽曲が愛されている様子が伝わってきます。
永瀬廉の見せ場と楽曲全体の魅力
高橋海人のパフォーマンスに注目が集まりがちな「Theater」ですが、もう一人のメンバー永瀬廉も負けず劣らず重要な役割を担っています。廉は1番では二番手のボーカルとして「やるせない朝にうんざりしちゃって~」というパートから歌い出し、続くサビでは海人とともに力強いハーモニーで楽曲を盛り上げます。さらにサビ終盤の「君が創るショータイムを見せてちょうだい」と歌うクライマックスでは、廉が伸びやかな高音ボーカルで曲を牽引し、その抜群の安定感と表現力で楽曲に厚みを与えています。
振付面でも、二人ならではの掛け合いやシンクロダンスが随所に光ります。例えば間奏部分では廉と海人が背中合わせになってステップを踏むシーンや、向かい合って鏡映しのような対称の動きをするシーンがあり、二人組だからこそ可能になった見応えのある演出となっています。これはコンセプトフィルムで彼らが劇場の支配人コンビとして登場した設定ともリンクしており、まるで二人で一つのショーを作り上げているような一体感が感じられます。衣装もどこかヴィンテージ調のスーツスタイルで統一され、映画館の雰囲気にマッチしたレトロなお洒落感を醸し出しています。廉はブラックのタキシード風衣装でシックに、海人はホワイトジャケットで少し遊び心を見せつつ、お互いに補完し合うビジュアルも魅力的です。
楽曲全体の魅力: 「Theater」はこうした二人の魅力がぎゅっと詰まった楽曲です。高橋海人のエンターテイナーぶり(歌・ダンス・表情で観客を惹きつける才能)と、永瀬廉の王子様然とした存在感と安定した歌唱力が合わさり、グループ新体制ならではのパワーを発揮しています。「最近のキンプリすごい」「二人になってからさらに進化した」といった評判も多く聞かれ、海人については「ここ最近で急に覚醒した感がある。アイドルからアーティストになってる」という声も上がるほど、パフォーマンス面での成長が評価されています。振付・楽曲を手掛けた今津氏も「日本の音楽シーンを盛り上げている二人が歌ってくれるからこそ、より説得力のある1曲になった」とコメントしており、作品としての完成度の高さがうかがえます。キャッチーなメロディーとリズム、心に刺さる歌詞、そして真骨頂であるダンスパフォーマンスが三位一体となった「Theater」は、聴いて楽しい・観て楽しい一曲です。
まとめ
King & Princeの新曲「Theater」は、平凡な日常を煌めくショーに変える魔法のようなナンバーです。ファンの間でバズっている高橋海人の「月火から水木にお疲れ」ダンスは、その象徴としてこれからコンサートやSNS上で定番になっていくかもしれません。ユーモアとカッコよさを両立させた振付に、日本中の「頑張り屋な皆さん」も思わず笑顔になり、手を叩いてしまうことでしょう。永瀬廉との絶妙なコンビネーションも含め、二人だけとは思えないエンターテイメント性で魅せるKing & Princeの進化を感じられる一曲です。リリース日のクリスマスイブにはアルバム『STARRING』がロードショーさながらに公開され、この「Theater」をはじめ素敵な楽曲の数々が私たちの心を躍らせてくれることでしょう。年末に向けてますます盛り上がるキンプリから、今後も目が離せません。
