「あれ、なんか寒気がするな……」
そんなとき、あなたはどうしますか?
多くの人は、薬を飲み、すぐに布団に入ってしまうかもしれません。
あるいは市販の風邪薬をコンビニで買って、対処してしまう人もいるでしょう。
けれど、ここで一度立ち止まってほしいんです。
薬って本当に必要?自然治癒力を信じてみてもいいんじゃない?
というのが、今回のテーマです。
◆「自己責任」前提で読んでください
まず前提として、ここで紹介する方法はすべて自己責任で行ってください。
医学的根拠も一部ありますが、これは万人に当てはまるものではありません。
・すでに高熱がある
・持病がある
・免疫力が極端に低下している
といった方にはおすすめしません。
体調が悪化する可能性もあるため、無理せず病院に行くことを優先してください。
◆高熱が長時間続くのはNG
誤解してほしくないのは、すべての発熱を放置していいわけではないということです。
高熱(39℃以上)が数日続く場合、あるいは頭痛・意識障害などがある場合は、
それはすでに風邪のレベルを超えている可能性があります。
ここで紹介するのは、あくまで**「風邪の初期」や「軽症のとき」**に限定されます。
◆方法①:ご飯をたくさん食べる
「食欲がない…」といって、ポカリとゼリーだけで過ごしていませんか?
それ、風邪を長引かせる原因になっているかもしれません。
ウイルスと戦うためには、大量のエネルギーが必要です。
白血球が働くためには、ブドウ糖も、たんぱく質も必要です。
とくにおすすめは、「高たんぱく・高カロリー」な食事。
具体的には以下のような食材が◎
- 卵(半熟や雑炊にすると食べやすい)
- 納豆(発酵食品としても免疫によい)
- 鶏肉(やわらかく煮込んでスープに)
- 白米(炭水化物で即効エネルギー補給)
「食欲がないときは食べないほうがいい」
そんな言葉を聞くこともありますが、あえてがっつり食べることで回復が早くなる人も多いです。
(もちろん、無理して吐いてしまっては意味がないので、その点は慎重に。)
◆方法②:42℃のお風呂に10分以上つかる
さて、ここで少し意外な方法を紹介します。
「風邪のときはお風呂に入らないほうがいい」
よく言われますよね。
たしかに、体力が落ちているときに熱い風呂に入るのは危険です。
倒れてしまったり、湯冷めして逆効果になる可能性もあります。
でも、逆に考えてみてください。
「人工的に体温を上げられる手段」って、風呂しかないんです。
◆なぜお風呂なのか?
42℃という高温のお湯に10分以上つかることで、
体温を38℃付近まで一時的に引き上げることができます。
このとき、白血球が「戦闘モード」に入り、
ウイルスをやっつける力が何倍にもなるんですね。
これは「温熱療法」と呼ばれる考え方で、
実際に医療現場やリハビリでも応用されています。
ただし、ポイントは「体力がある状態で行うこと」。
汗をたくさんかくので、事前にコップ1杯以上の水分をとりましょう。
お風呂から出たらすぐに体を拭いて、温かくして休むことが大切です。
◆ステップ③:解熱剤は使わない
「風邪をひいたらすぐ解熱剤で熱を下げる」
実はこれ、自然治癒のチャンスをつぶしている可能性があるんです。
●熱はウイルスと戦っている証拠
体温が上がると、
- 白血球(好中球やマクロファージ)の動きが活発になる
- ウイルスや細菌が増殖しにくくなる(多くは37.5〜39℃で活動が鈍る)
- 免疫システムが全体的にフル稼働する
つまり、**熱は体が自力でウイルスと戦う“戦場”**を作っているということ。
ここで解熱剤を使って体温を人工的に下げてしまうと、
- 免疫が働きにくくなる
- 治りが遅くなる
- 再発しやすくなる
といった逆効果になってしまうことがあります。
●「熱=悪」はもう古い
昔は「熱を出しすぎると危ない」と考えられていましたが、
現在では38.5℃程度の発熱が必ずしも危険ではないことがわかっています。
もちろん40℃近い高熱や、持病がある人は要注意ですが、
健康な成人の一時的な発熱なら、**むしろ「治すための熱」**と捉えるのが正解です。
●「熱を上げ切って、寝て治す」が自然の流れ
風邪の自然な回復ルートは、
- 熱が出る
- ウイルスと免疫が戦う
- 白血球が勝つ
- 熱が下がる
という順番です。
つまり、解熱剤を使わないという選択は、「戦いの邪魔をしない」ということなんですね。
●こんなときは解熱剤が必要!
ただし、以下のようなケースでは解熱剤の使用を検討してください。
- 熱が39.5℃以上あって意識がもうろうとしている
- 持病(心疾患・脳疾患など)がある
- 水分が摂れず、脱水が心配なとき
- 子どもや高齢者で発熱によるリスクが高いとき
あくまでこの記事の方法は「自己責任かつ軽度の風邪」が前提です。
◆実践してみた体験談
筆者自身も何度もこの「自然治癒ルート」を試しています。
軽度の風邪なら、翌朝にはほぼ症状が消えていることも少なくありません。
例:
夜中に喉の違和感と悪寒を感じる → 納豆ご飯+卵スープを食べる → 42℃のお風呂に10分入る → 寝る
⇒ 翌朝:少し鼻声だが発熱なし、食欲あり、仕事にも行けるレベルに回復
もちろん個人差はありますが、
「風邪=1週間寝込む」みたいな常識が覆る感覚があります。
◆この方法の注意点|やってはいけないこと
この方法は自己責任が前提なので、いくつか絶対に守るべきことがあります。
1. 高熱・長引く熱に無理してやらない
すでに38.5℃以上の熱が出ている状態で、さらにお風呂に入るのは危険です。
心臓や脳への負担も増えるため、重症時は必ず医療機関へ。
2. 食欲がまったくないときに無理して食べない
無理にご飯を詰め込むと、吐いたり胃を壊したりして逆効果です。
その場合は、甘酒やスポーツドリンク、果物ジュースなど糖質中心の飲み物で代用しましょう。
3. お風呂後にすぐ体を冷やさない
お風呂から出た直後がもっともウイルスが減るタイミングです。
このときに湯冷めしたら効果半減です。保温が命。
◆自然治癒の「回復サイン」はこれだ
以下のような症状が出てきたら、回復が始まっている合図です。
- 咳や鼻水が出始めた(ウイルスを排出し始めた証拠)
- 熱が37℃台前半で安定した
- 食欲が戻ってきた
- 眠気が強くなってきた(修復モード)
逆に、
- 解熱剤なしでも39℃以上の高熱が続く
- 頭痛、寒気、意識もうろう
- 食事も水も受け付けない
といった場合はこの方法では対処できないと判断し、すぐ医療機関へ。